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担当者の完了とチームの完了を区別する設計 - 「完了」の定義のズレを防ぐ

タスク管理ツールで「完了」ボタンを押すとき、あなたは何をもって「完了」と判断しているでしょうか。コードを書き終えたとき。テストが通ったとき。レビューが承認されたとき。本番環境にデプロイされたとき。

実は、この「完了」の定義は、人によって、チームによって、タスクの性質によって、大きく異なります。そして、この定義の曖昧さが、チームに小さな混乱を生み出します。

担当者が「完了しました」と報告したタスクを見て、マネージャーが「え、これで完了なの?」と思う。あるいは逆に、マネージャーが「このタスク完了してるよね?」と聞いて、担当者が「いや、まだ検証が残ってます」と答える。このような認識のズレは、日常的に起こっています。

pitboardでは、この問題に向き合うために、「完了」と「アーカイブ」を明確に分けています。これは単なる機能の違いではなく、チームでの合意形成を促す仕組みです。

担当者の「完了」とチームの「完了」

Section titled “担当者の「完了」とチームの「完了」”

タスクを実際に進めている担当者にとって、「完了」は自分の作業が終わったタイミングです。コードを書き、テストを書き、プルリクエストを出した。自分のやるべきことは終わった。この時点で担当者は、タスクを「完了」ステータスに移動させます。

しかし、マネージャーやチームにとっての「完了」は、もう少し先にあります。コードレビューは通ったか。本番環境に問題なくデプロイされたか。想定通りの動作をしているか。これらの確認が取れて初めて、チームとしてはそのタスクを「完了」と認識します。

この二つの「完了」は、どちらが正しいというわけではありません。どちらも正当な完了の定義です。問題は、この二つの完了が混同されることです。

pitboardは、この二つの「完了」を、異なるステータスとして扱います。担当者の完了は「完了ステータス」で表現し、チームの完了は「アーカイブ」で表現する。この分離により、認識のズレが可視化されます。

アーカイブをマネージャーの役割にする

Section titled “アーカイブをマネージャーの役割にする”

pitboardでは、完了したタスクを「アーカイブ」する作業を、マネージャーの役割とする運用ルールを推奨しています。システム上、担当者自身がアーカイブすることも可能ですが、あえてチーム内のルールとして、マネージャーがアーカイブするという役割分担を設けることをおすすめします。

完了したタスクをアーカイブせず、ボード上に残しておくことで、週次のミーティングや日々の進捗確認の場で、「完了」ステータスのタスクが目に入ります。マネージャーやチームメンバーは、「このタスク、ちゃんと完了してるか確認しよう」と自然に思います。実際に確認し、問題がなければアーカイブする。もし何か気になる点があれば、その場で担当者に確認する。

この小さなプロセスが、チームの認識を揃えます。完了したタスクが、本当にチーム全体の期待する水準で完了しているか。この確認を、形式的なチェックリストではなく、自然な会話の中で行えるのが、「完了」と「アーカイブ」を分ける利点です。

アーカイブしたタスクは削除されるわけではありません。ボード上からは非表示になりますが、リストページで「アーカイブ済み」を選択すれば、いつでも過去のタスクを確認できます。

アーカイブの目的は、ボードをクリーンに保つことです。完了したタスクがいつまでもボード上に残っていると、今進行中のタスクに集中しにくくなります。

アーカイブすることで、「今やるべきこと」と「終わったこと」を明確に分けられます。そして、必要なときには、いつでも過去のタスクを振り返ることができます。